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VS大阪商大高校「勝負は紙一重。平田ワセダ、未熟さを露呈する」

2016/04/21

4月17日

ラグビーをするにはどのチームも苦戦する天候だったに違いない。
テントが飛ばされるほどの強風、当日の朝まで降り続いた雨によってグランドは一度ラックをすれば、一瞬にして敵味方が判別できない状態であった。
このコンディションに早稲田摂陵はうまく対応できなかった。
これが実力である。強いチームはコンディションに左右されない。



試合は風上の大阪商大高校のキックオフで始まった。しかし、強風が早稲田摂陵をあざ笑うかのように、ファーストプレーのキックをダイレクトタッチにする。
してはいけない試合の入りでゲームの主導権を握られ、自陣から脱出しようにも敵と16人目??の風が立ちはだかり、前半の大半の時間を自陣で戦わざる終えない状況に追い込まれる。この日のコンディションに対応できず、悪戦苦闘。自陣で守れば次の展開はこれだ!
「ペナルティー」
相手にPGを決められて先制点を許す。大阪商大高校の選手のモチベーションも高く、簡単には突破口を見いだせない。フィジカルレベルでの差がほとんどないチーム同士の戦いは、へばりついた泥のように互いのスコアを動かさず、ただ時間の針だけを動かした。
前半ラスト3分まで中盤の攻防が続いたが、最後にチャンスを掴んだのは、早稲田摂陵。
ゴール前で得たスクラムから連続攻撃、ゴール前の混戦からCTB平田がトライを決める。キックも決まり7-3。
ここで前半終了。
ハーフタイムでコーチ陣から修正点を提示され、後半へ。


後半も一進一退の攻防が繰り広げられる。
お互い決め手を欠き、最後の一線を割らせない攻防が繰り広げられる。どちらかがトライを決めれば、今日のコンディションから言えばゲームは決まる。そんな緊張感のあるゲーム。
しかし、お互い試合をチェックメイトできない。
そんな緊張感のあるゲームにおいて、勝利を決定づけたのは、司令塔の高木であった。
ラスト2分で得たゴール前のスクラムからBKへ展開し、高木がゴールに飛び込み試合を決めた。
14-3.
勝負は紙一重だった。たまたま我々の方に運があった。
それぐらい大阪商大高校の気迫やフィジカルレベルは高く、強いチームだった。

 

我々にとってゲームの途中で勝負が決まる相手はいない。むしろ、経験値や上手さはほとんどの場合、相手チームの方が上である。だからこそ、常に胸に置いておかなければいけないのは「挑戦者」としての心構えと危機感。そして、ワセダらしさ。

グランドに危機感はあるか。
ワセダとしての心構えはあるか。
伝統と文化を継承しているのか。
あの日味わった想いを忘れていないか。
平尾組、二ノ丸組の3年生から記された言葉を忘れていないか。
もっとワセダらしさとは何かを考えなければいけない。


大阪商大高校の皆様、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
試合会場を設営していただいた淀川工科高校の皆様、関係者の皆様、ありがとうございました。
応援に来ていただいたOBの皆様、応援する会の皆様、保護者の皆様、ありがとうございました。