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VS大阪朝鮮 「スタンダードの違いが生み出すスピード」

2015/02/04

2月1日 VS大阪朝鮮
 

友人と携帯を見ていると、彼の携帯に一通のメールが届いた。

そして、遅れること10秒、同じ内容のメールが自分にも届いた。

そこに書かれていたのは「早く返信したほうが勝ち」の文字。

 

自分の携帯電話の画面上を眺めると「3G」と表記してあった。

通信速度を表しているみたいだ。

友人の携帯電話の画面には「LTE」の文字が。
携帯電話を3年前に買い替えるまではそれが最高の速さだと思っていた。

気づかなかった。
 
もっと早い回線があるとは。

彼は異なる回線を使い、早く返信した。

大阪朝鮮高校は早稲田摂陵とは異なる回線を使っていた

 
「LTE」
 
見ている世界が違った。経験した世界が違った。
知らなかったのだ。体感して初めて理解したこと。
新しいものがわかったときの喜びと、悔しさを味わった。
早稲田摂陵と大阪朝鮮ではスピードが違った。
誰が見てもそれは明らかだった。
スピードにはいくつかある。ランニングスピード、判断スピード、パススピード、セットスピード、リアクションスピードなど。
すべての面で3GとLTEほどの違いがあった。
それを理解したとき、追いつかなければいかないと同時に「LTE」を上回るスピードの習得をすべきだと心に決めた。

 


異なっていた点はほかにもある。

これまでの道のり。

選手が実感した入学した時からの積み重ね。
日々の積み重ね、1年生からの意識レベルの高さ。それが現在の差。
全国大会で勝つチームの毎日問われているレベルと全国を経験したことがないチームの差は明白だった。それは、選手はもちろんコーチ、保護者、OBも含めてであろう。
1日や戦術では埋めることができないものであるため、組織全体がが協力しなければならない。
全国大会に出たチームは全国大会に出るための基準を知っている。それはおのずと後輩の指標となり、何が良くて何が悪いかを教えてくれる。
我々にはその環境はない。だからこそ、基準を高く、問いかけなければならない。
これで決勝の舞台で勝てるのかと。


 


11時キックオフ
試合開始早々、オープンに回されインゴールを明け渡す。パス回しはもちろんだが、そこにボールを運ぶ判断能力の高さと速さの違いを痛感した。
経験値、ラグビーの懐の深さも異なる。
次から次へと押し寄せる波に早稲田は防波堤を築くことができず、突破された。
当たり前といえば当たり前で、このレベルに勝つためには1ヶ月では追いつけない。
本気で二ノ丸組がトレーニングしたのはこの「1ヶ月のみ」だから。それも限定部分で。
たくさんの課題が見つかった今日の試合。
11回赤黒の背中を大阪朝鮮の選手が通り過ぎ、トライラインにボールを運ばれた。それを経験した背中は何を語り、これからどう過ごすのか。
差があったという事実だけが今わかっていることで、これから先、相当な努力と覚悟で臨まなければ彼らの背中は見えてこない。ワセダの誇りを守らなければならない。


 
この試合で早稲田摂陵が得たものは大きい。1年生の素人軍団は試合で十分に求められているプレーをしたこと。たくさんの失敗と全国大会に出るチームに完膚なきまでに負けたこと。
一方でこの1ヶ月が正しいことも彼らは実感し、自信を得たこともあった。それはパーツであり、さまざまなパーツが積み重なって、合わされて完成するものであり、今のままでは総合力で勝つことは難しい。
 
だからこそ、この試合で得た共通認識は「意識レベルの改善と気づきの遅さと後悔の念」だろう。
この敗戦を明日からどう活かすか。
グランドではもちろんだが、私生活、フィジカルトレーニング、すべての部分で。
その意識レベルを引き上げてもらうのではなく、自らがまずは達成し、他者を導いていかなければならない。
3GからLTE、そしてそれを超える新たな創造をしていかなければならない。




 
藤森コーチ
スピードにもっとも違いがありました。判断能力を活かすだけの基本スキルの差もありました。4月の大会までに時間はありませんが、この時期に足りないことがわかりましたので、とても勉強になりました。まずは意識改善すること、家庭の協力を得ることの2点が大切です。
次の大会までに改善しなければいけない点はたくさんあるのですが、ある部分を改善すれば良くなっていくと確信しています。パーツをしっかりと伸ばしていかなければなりません。毎日、改善が必要です。
負けたのはコーチ陣の責任で、彼らは今教えられていることを出そうとして点はよかった。ただ、その意識とあらゆるスタンダードの違いは選手、コーチ、保護者が上げていかなければならないと思います。ほかのチームよりも成長のスピードを上げ、全力で追いついていきます。
たくさんの応援ありがとうございました。